大阪府の繊維製品大手メーカー様がご来社 ~ CFRP打ち抜き加工への挑戦

2024.08.09

営業活動報告

このたび、大阪府の繊維製品大手メーカー様が、当社にご来社くださいました。

ご依頼内容 ~ CFRP打ち抜き加工

今回のご依頼は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の打ち抜き加工でした。こちらのメーカー様は社内でCFRPを製造されており、そのサンプル材に穴をあけて、断面の状態を確認したいとのことでした。

CFRPは繊維強化プラスチックという特性上、打ち抜き加工において断面品質が大きな課題となる素材です。繊維の配向、樹脂の含浸率、硬化状態など、様々な要素が断面品質に影響を与えます。

立ち会いテスト加工の実施

今回は2種類の素材をお持ちいただき、メーカー様立ち会いのもと、穴あけ加工を実施しました。お客様と一緒に、その場で結果を確認しながら進めることで、リアルタイムで技術的な意見交換ができました。

結果 ~ 明暗が分かれた2つのサンプル

加工結果は、2種類のサンプルで大きく異なりました。

1枚目は、ある程度キレイに抜くことができ、断面品質も許容範囲内と判断されました。しかし、もう1枚は、かなり断面が荒れてしまい、理想的な状態には至りませんでした。

この結果から、CFRP素材そのものの特性(繊維の配向、樹脂の状態など)が、打ち抜き断面品質に大きく影響することが確認できました。金型や加工条件だけでなく、素材側の改善も重要な要素であることを、お客様と共有することができました。

次回へのチャレンジ

今回の結果を踏まえ、メーカー様では素材を改善していただけることになりました。そして、改善された素材で、再度当社でテスト加工にチャレンジさせていただけることになりました。

一度の試作で完璧な結果が出なくても、原因を分析し、素材と加工の両面から改善を重ねていく――この地道なプロセスこそが、新しい技術を確立する道だと考えています。

CFRP量産化への期待

CFRP打ち抜き加工の量産化につながるといいな、と技術チーム全員で期待しています。

CFRPは、軽量で高強度という特性から、航空機部品、自動車部品、スポーツ用品、産業機器など、様々な分野での需要が高まっています。当社でも、これまで何度かCFRP加工の機会をいただいてきましたが、まだ量産には至っておりません。

今回のメーカー様との協業を通じて、CFRP打ち抜き加工の技術を確立し、量産対応できる体制を構築していきたいと考えています。

素材メーカー様との協業の価値

今回の案件で改めて感じたのは、素材メーカー様との協業の重要性です。

加工側だけが努力しても、素材側の特性が加工に適していなければ、理想的な結果は得られません。逆に、素材側と加工側が協力し、お互いに改善を重ねることで、初めて最適な結果が得られます。

「この素材を、どうすればキレイに加工できるか」 「加工しやすい素材にするには、どう改善すればいいか」

こうした対話を、素材メーカー様と一緒に進めていけることは、当社にとって大変貴重な経験です。

CFRP加工、繊維強化プラスチック加工をお考えの皆様へ

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)、GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)など、繊維強化プラスチックの打ち抜き加工でお困りの方、断面品質を確認したい方、まずはテスト加工から始めたい方、ぜひお気軽にご相談ください。

当社では、金属素材だけでなく、CFRPやGFRPなどの非金属素材にも積極的にチャレンジしています。一度の試作で完璧な結果が出なくても、お客様と一緒に原因を分析し、改善を重ねていく姿勢を大切にしています。

ステンレス、鉄、アルミ、真鍮、チタンなどの金属素材から、CFRP、GFRP、塩ビ、フェライトなどの非金属素材まで、あらゆる素材に対応しています。

板厚0.1mm~8mmまで、単発プレス、順送プレス、トランスファープレス、鍛造、ヘラ絞りと、加工種別・加工方法も幅広く対応可能です。

金型設計・製作から対応できるため、素材の特性に合わせた最適な金型設計が可能です。テスト加工だけでも、喜んでお引き受けします。

見積もりだけでも、サンプル加工だけでも、お気軽にお問い合わせください。大阪府をはじめ岐阜県内はもちろん、北は北海道から南は沖縄まで、日本全国どこからでも対応しておりますのでご安心ください。

まずはお気軽にご相談ください。一緒に最適な加工方法を探りましょう。お客様の製造パートナーとして、長くお付き合いできれば嬉しいです。

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